コンセプト

日本博イノベーション型
プロジェクト

令和の万葉大茶会

万葉集編纂者・大伴家持
ゆかりの地域を訪ねて

新元号「令和」の典拠となった
万葉集「梅花の宴」を再現する

このプロジェクトは、日本最古の歌集たる万葉集、その編纂者とされる「大伴家持」の生涯にクローズアップします。幼少期に父である大伴旅人が赴任した地・大宰府にて、舶来の梅を植え、その梅花を愛でる酒宴を興じ、新元号「令和」の典拠ともなった「梅花の宴」を茶会形式で再現致します。記念すべき第1回は、2020年、東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせ、国の特別名勝・特別史跡に指定されている会場周辺の中央区・浜離宮恩賜庭園で実施します。

その後は、家持の人生ステージごとに、赴任地である富山県高岡市(2021・秋)→鳥取県鳥取市(2022・冬)→福岡県太宰府市(2023・春)→宮城県多賀城市(2024・夏)と巡り、最後は関西地域ゆかり(大阪府・奈良県明日香村)の大阪万博(2025・没後 1240年)での開催を目指します。特に多賀城市は、2024 年に「多賀城創建 1300年」を迎え、東日本大震災からの復興の意味でも象徴的イベントとなります。

実に万葉集では、約4500首のうち、1700首以上で動植物の歌が詠まれており、まさに三首に一首が、ありのままの自然に心を寄せた歌です。家持は、特に季節を意識して歌を詠んだ歌人であり、全20巻のうち、巻八と巻十は、「四季の景物」をテーマに編纂された巻となっています。また、家持の生きた時代は万葉時代の最後期、天平文化華やかなりし時代ですが、一方で権力争いも続いた時期です。そのため、万葉集には、北九州の防衛についた「防人歌」や東国庶民の「東歌」といった、都びとだけでなく、多くの地方庶民の歌も含まれています。日本全国、その地域ならではの自然観や季節感を感じることができるのも万葉集の特色といえます。

こうした家持ゆかりの地域を巡り、和歌の世界観を知ることは、例え現代の生活環境や社会通念が変わろうとも、自然を尊び、人を愛し、死を悼む、といった、直接的で、素朴な日本人の心情に大きな隔たりがないことに改めて気づかされます。

環境問題が深刻なりし今こそ、古より自然を敬い、尊んできた日本人の精神性を問いなおすべきであり、「万葉集」は、それを学ぶ最高の教科書です。

また、本イベントでは、和歌に優れた英訳詩を付け、世界に発信も試みます。和歌を通し、家持の世界観を知ることで、外国の方々も関西や太宰府だけでなく、そこから現存する家持ゆかりの他の地域へ足を運んで頂く新たなゴールデン・ルートの構築となるに違いありません。さらに、100年後の子供たちにも万葉集に詠まれる日本の四季が理解されるよう、自然環境や気候変動に配慮し、日本の最先端技術の結集である水素燃料電池より電源を調達し、CO2を出さないように試みます。自然への敬意が、「万葉の時代から令和の時代」へと連綿と紡がれていることも重ねて発信致します。

一般社団法人
令和・家持ネットワーク協議会
(2020年1月記)